Notionは万能ツールですが、完璧なCMSというわけではありません。 NotionをWebサイト・ブログ公開用の軽量CMSとして利用すべきかどうか、下記におすすめできるユースケースをまとめてみました。
Notionを軽量CMSとして利用すべきかどうかの判断基準・採用基準は以下のとおり。それぞれのニーズにおいて最も合致するであろうCMSを矢印の先に示しています。
目次:
とにかく速く・多く・スピーディーに情報発信していきたい場合:、圧倒的にNotionが優れています。Notionがもたらす快適なライティング体験を味わうと、もうWordPressや他CMSのエディタには戻れません。
参考: NotionをWebサイト・ブログとして公開する4つのメリット。最高のライティング体験と高速表示
Notionは文章ごとにコンポーネントというブロック単位で分離して構成され、コンポーネントはドラッグ&ドロップで簡単に移動できます。アウトライナーとしての優秀さがNotionの快適なライティング体験を生み出している1要素だと言えるでしょう。
Concrete CMSもブロック単位でサイトの要素が構成されますが、粒度がNotionのそれとは異なります。
参考カテゴリ:Concrete CMS
(近年ではWordPressもブロックエディタと呼ばれるエディタを採用しましたね。操作性は最悪だと思いますが…)
粒度が異なるのは、文章ブロックの中身の扱いです。Notionは基本的に1文単位でブロックが区切られますが、Concrete CMSやWordPressでは文章ブロック内で改行しても、ブロックが区切られず複数文でも1つの文章ブロックのままです。
これはConcrete CMSやWordPressが悪い、という訳ではなく、Notionがそもそもドキュメント管理としてのアウトライナー的性格を有しているのに対して、Concrete5やWordPress, WebflowなどのWebサイト用CMSは文章以外の様々な要素を扱う必要があるため、その粒度が大きくなってしまうのです。設計思想の違いと言うことができるでしょう。
またWebサイトを公開するCMSとしてSEOを意識したときに、内部リンクを張り巡らせるのはSEO施策として1つの有用な手段です。
Notionはその点、@コマンドでNotion内の他記事をページ遷移なく検索できるため、ライティング時に意識を途切らすことなく執筆に集中することが可能。
また、Notionはメンバーを招待することで複数人での作業が可能です。
リアルタイム編集で、他ユーザーのカーソルが表示されます。
1人で運用するときでさえライティング効率が大幅にアップしたのですから、複数人での運用の際は数倍の相乗効果が見込めるのではないでしょうか。
SEO効果をより高く得たい場合には、Notionよりも他CMSが適していると言えるでしょう。
Super.so × NotionブログのデメリットとテクニカルSEO面2つの不満 での示していますが、Notionの場合はテクニカル面においていくつかの(小さな)問題があることもそうですが、「インデックスされにくい傾向」という点がネックとなります。
特にWordPressはSEOのために最適化されたテーマやプラグインがあり、これらがテクニカルSEOの実践やサイト運営を助けてくれます。
「SEOに強いCMS」というのはそれ単体では存在しないと考えていますが、WordPressは元々はブログ用CMSとして発展してきたことから、「SEO施策をやりやすい」CMSであると考えています。
また、WebflowやSTUDIO、Concrete CMSなどの通常のWebサイト用CMSではナビゲーションメニューを全てのページに設置することは当然のように可能ですが、Notion製ブログではひと手間必要になります。
まだ検証してませんが、Notionで完璧にナビゲーションメニューを実装することは難しいかもしれません…!特にスマートフォンからの閲覧にどう対応させるかがネックになりそうです。
→ NotionをWebサイト化してくれるツール Super.so においてカスタムメニュー機能が追加実装されました!(2023/01/11追記)
Wraptas においては「ヘッダー右側へのリンク追加」がグローバルナビゲーションメニューに当たるようです。